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今をときめく気鋭アーティストたちの“もうひとつの仕事” [ update:2008.06.02 ]

今をときめく気鋭アーティストたちの“もうひとつの仕事”のメインイメージ

鴻池朋子『誰も知らない方法』読売新聞新年号「平成の若者への手紙」挿絵より 2008年
紙にアクリル 25x36cm 撮影:宮島径

「アーティスト=表現者」との考えは一般的だろう。彼らは自身の問題意識や思いを自発的に作品へ投影し、それが芸術品として展覧会などの舞台に出て、世に受け入れられる。そしてそれに価格がつき、アーティストたちは収入を得る。

しかしそれだけではない。普段何気なく目にしている書籍の表紙や挿絵、雑誌の1コマも、実は国内外で活躍するアーティストによって描かれることがあったりして、アーティストの活動の場は、作品を展覧会で発表する以外にも多様に存在しているのだ。

6月4日より、中目黒・ミヅマアートギャラリーにて「ORDER RECEIVED」と題したグループ展が開催される。会田誠、池田学、鴻池朋子、天明屋尚、山口晃、世界で活躍する5人の気鋭アーティストによる、書籍などの媒体を通して私たちの目に触れているアート作品のオリジナルを紹介する展覧会である。

「受注」を受けた彼らは、アーティストならではの独創性を要求される一方で、相手の要望にも柔軟に答える必要があり、そこでは研ぎ澄まされた感性と技が十分に発揮されることとなる。また、そういった仕事を受けることで、新しい素材やモチーフに出会うなど、アーティストが作品表現の可能性を広げる機会を得ることもある。

日常に隠れているアートを再発見すると共に、アーティストのもうひとつの仕事をゆっくりと楽しんでみては?

0602_2_s1.jpgグループ展「眼差しと好奇心」Vol.4より
松山智一『Dreaming a life's journey』2008年
キャンバスにアクリル絵具+ミクストメディア 665×910mm

また同時期、5Fのミヅマ・アクションでは、ミヅマアートギャラリーのディレクターにして日本現代アート界の名発掘家、三潴末雄による若手作家中心のグループ展「眼差しと好奇心」Vol.4が行われる。彼らの作品を通して私たちの内にも新たな好奇心を発見すべく、出かけてみたい。


「ORDER RECEIVED」
会期:2008年6月4日(水)~6月28日(土)
開館時間:11:00-19:00 ※日曜・月曜・祝日は休廊
会場:ミヅマアートギャラリー 入場無料 
東京都目黒区上目黒1-3-9 藤屋ビル2F、5F
Tel:03-3793-7931


■verita関連記事"news"ビル全体を"山"に見立てた鴻池朋子の試み

宮廷画家、ルドゥーテが彩る薔薇空間 [ update:2008.05.29 ]

宮廷画家、ルドゥーテが彩る薔薇空間のメインイメージ

(左)ピエール=ジョゼフ・ルドゥーテ《ロサ・ケンティフォリア》『バラ図譜』より / 銅版画、コノサーズ・コレクション東京
(右)ピエール=ジョゼフ・ルドゥーテ《ロサ・スルフレア》『バラ図譜』より / 銅版画、コノサーズ・コレクション東京

フランス革命の動乱期に、マリー・アントワネットやナポレオン妃ジョゼフィーヌに仕えた宮廷画家、ピエール=ジョゼフ・ルドゥーテ(1759~1840年)。バラの花の魅力に取りつかれ、169枚の銅版画からなる大著『バラ図譜』(Les Roses)を完成。ボタニカル・アートの金字塔とされるこの作品で、ルドゥーテは植物学的正確さを踏まえ、芸術性も備えた「バラの肖像」を描き出すことに成功し、現在も多くの人々を魅了しつづけている。

本展は、翌年に控えたルドゥーテの生誕250年を記念して開催されるもので、テーマをバラだけに絞り、日本で初めて大判のフォリオ判『バラ図譜』の全169作品を一堂に展示公開する。

さらにバラの研究家、エレン・ウィルモット(1858~1934年)の著作『バラ属』(The Genus Rosa)に収められたアルフレッド・パーソンズのリトグラフ、日本のボタニカル・アートの草分け的存在である二口善雄(1900~1997年)の水彩画のほか、現代の人気写真家、齋門富士男がバラに魅せられて撮った最新作もあわせて展示。18世紀から現代まで、バラに魅せられた人々の作品を紹介する。

また、会場ではパフューマリー・ケミスト、蓬田勝之氏の協力により薔薇の「香り」の演出も実現。本物のバラ園とはまた別の魅力を持つ華麗なる「薔薇空間」を出現させる。

0529_2_s1.jpg(左)アルフレッド・パーソンズ《ロサ・モエシー》『バラ属』より / リトグラフ、コノサーズ・コレクション東京
(右)二口善雄《サンショウバラ》『ばら花譜』より / 水彩画 / 千葉県立中央博物館所蔵

「バラのラファエロ」と称えられた巨匠ルドゥーテの、本物のバラ園以上に、バラの「気」に満たされる作品の数々に酔いしれてみてはいかがだろうか。


■ルドゥーテ生誕250年記念「薔薇空間 宮廷画家ルドゥーテとバラに魅せられた人々」
期間:5月17日(土)~6月15日(日)
会場:Bunkamura ザ・ミュージアム
東京都渋谷区道玄坂2-24-1BunkamuraB1F
Tel:03-3477-9413
開館時間:10:00-19:00(毎週金・土曜は21:00まで、入館は各閉館の30分前まで)
無休

世界の7都市を巡る「CHANEL MOBILE ART」が日本に到着! [ update:2008.05.23 ]

世界の7都市を巡る「CHANEL MOBILE ART」が日本に到着!のメインイメージ

© Zaha Hadid Architects

2年間をかけて世界の主要都市(香港・東京・ニューヨーク・ロンドン・モスクワ・パリ)を巡るコンテンポラリーアート展「CHANEL MOBILE ART」。建築家ザハ・ハディドがデザインした移動可能なパビリオンに、20組のアーティストの作品を展開するこの壮大なアートプロジェクトが、いよいよ日本に到着。迫る5月31日(土)より約一カ月間、代々木体育館脇の特設パビリオンにて開催される。

アーティストにCHANELの象徴的なアクセサリーであるキルティングバッグの新しい解釈を依頼。アメリカ、ヨーロッパ、及びアジアから選ばれた世界に名だたるアーティストたちによって、キルティングバッグにインスパイアされた多様な作品が披露される。

「MOBILE ART」では展覧会ではなく、人々が散策しながら見てまわる"体験型"の鑑賞スタイルをとっている。会場に到着した観客は、まず入り口で手渡されるMP3プレイヤーを装着。そこから聴こえてくる音声やサウンドトラックに導かれながら、8つのエピソードからなる作家たちのインスタレーション(場所や空間全体を作品として体験させるアート)を40分ほどかけて巡る。サウンドトラックもアーティストとのコラボレーションによって制作されており、視覚、聴覚から感じるすべてのものが「MOBILE ART」の作品なのだ。

日本からはアラーキーとして知られる荒木経惟、気鋭の若手女性アーティストの束芋ら4人が参加。ザハ・ハディドが最先端のテクノロジーを駆使して創りあげた近未来のような空間のなかで、オリジナリティ溢れる作品とともに40分間の非日常的体験を楽しんでほしい。

0523_2_sub1.jpgTabaimo, "at the bottom" 2007 © CHANEL

「CHANEL MOBILE ART」
期間:2008年5月31日(土)~7月4日(金)
会場:国立代々木競技場 オリンピックプラザ 特設会場
料金:無料(予約制)
※中学生以下入場不可(身分証明書の提示をお願いする場合もあります)
※発券の際には手数料が発生する場合があります
【参加アーティスト】
[フランス]ソフィ カル、ピエール & ジル、ファブリス イベール、ダニエル ビュレン、Y.Z.カミ
[アメリカ合衆国]デヴィッド レヴィンソール、スティーブン ショア
[イタリア]ロリス チェッキーニ
[ベルギー]ヴィム デルヴォワイエ
[アルゼンチン]レアンドロ エルリッヒ
[スイス]シルヴィ フルーリ
[インド]スボード グプタ
[ロシア]ブルー ノージズ
[日本]荒木経惟、田尾創樹、束芋、オノ ヨーコ
[中国]楊 福東
[韓国]イ ブル
[台湾]マイケル リン

■本展に関するお問い合わせ先:シャネル モバイルアート インフォメーション センター 
Tel:0120-74-5119(土日祝除く、10:00~12:00、13:00~17:00)
■チケットに関するお問い合わせ先:チケットぴあ Tel:0570-02-9111(10:00~18:00)
チケットのご予約はこちらから

CHANEL MOBILE ARTオフィシャルWebサイト
excite x MOBILE ART IN TOKYO(関連サイト)

60年代未公開作品から最新絵画まで「冒険王・横尾忠則」展 [ update:2008.05.20 ]

60年代未公開作品から最新絵画まで「冒険王・横尾忠則」展のメインイメージ

横尾忠則《ジュール・ヴェルヌの海》 2006年

"冒険王"――アート界を走り続ける横尾忠則(1936年~)に、これ以上ふさわしい称号はないだろう。1960~70年代の鮮烈なグラフィック・デザイン、1980年代の"画家宣言"、昨今は"隠居宣言"のかたわら小説家デビューと、話題多きこの作家については今まで無数の展覧会が開かれてきた。だが意外にも、彼の「冒険」に正面から切り込んだものはない。

「冒険王・横尾忠則」は、初公開の60年代グラフィック原画から、冒険的物語がテーマの最新作まで、およそ約700点を公開。展覧会の構成も冒険物語仕立てになっており、"血沸き肉躍る"一大絵巻を展開している。

事件を予感させる<Y字路>シリーズの近作に始まり、江戸川乱歩の「少年探偵団」、ジュール・ヴェルヌの『海底二万里』、「ターザン映画」などから生まれた作品が次々に登場。都会の屋敷の地下室、洞窟、海底、密林は「僕の中ではすべてつながっている」と横尾忠則は言う。めくるめく「冒険」イメージの連鎖を楽しめると同時に、芸術の根源に宿る「アンファンテリスム」(幼児性)の世界も、ここで感得できるだろう。

0522_1_s1.jpg(左)横尾忠則《A LA MAISON DE M. CIVEÇAWA 暗黒舞踏派 ガルメラ商会》ポスター色指定紙 1965年
(右)横尾忠則《想い出劇場》 2007年

横尾忠則の「冒険」を語るのであれば、イメージを創造する"方法論上の冒険"は外せない。その意味での最大の見どころは、1960~70年代の貴重なグラフィック原画。作家から預かった1,300点におよぶ資料の調査を行い、約500点を精選。その大半が初公開である。「平凡パンチ」や「話の特集」を飾った数々のイラスト、寺山修司や唐十郎、土方巽のアングラ演劇・舞踏のポスター、それらの原画や印刷指定紙からは、若き横尾忠則の大胆不敵でいて驚くほど緻密な仕事ぶりを堪能できる。

横尾忠則の注目作・代表作を一望する「夢」・「コラージュ」などのコーナーを経て、作家が「人口庭園」ともよぶ最新作、極彩色の<Y字路温泉>が最後を飾る。毒々しく懐かしい、なのに全く未知の、眩暈がするようなシリーズだ。アート界の「冒険王」、横尾忠則はどこまで行くのか? その行方を、あなたの目でじっくり占っていただきたい。


「冒険王・横尾忠則」
期間:4月19日(土)~6月15日(日)
会場:世田谷美術館 1階および2階展示室
東京都世田谷区砧公園1-2
展覧会のご案内専用Tel:03-5777-8600(ハローダイヤル)
休館日:毎週月曜日(ただし4月28日(月)および5月5日(月・祝)は開館)
開館時間:10:00-18:00(入場は17:30まで)
観覧料:一般¥1,200(960)、大高生¥900(720)、中小生・障害者(一般)¥600(480)、
65歳以上¥900(720)  *()内は20名以上の団体割引料金
主催:世田谷美術館
後援:世田谷区、世田谷区教育委員会

※関連イベント
パフォーマンス「冒険王へのオマージュ その3」
日時:6月14日(土)12:00-/14:00-(各回約20分)
会場:いずれも2階展示室内
出演:AYUO(ギター、ブズーキ、ヴォーカル)
料金:無料(要展覧会チケット)
※冒険王・横尾忠則に捧げる、展示室内でのミニ・ライヴ

自然・肉体・宇宙の共存を求める芸術家たちの作品展 [ update:2008.05.19 ]

自然・肉体・宇宙の共存を求める芸術家たちの作品展のメインイメージ

旧オーストリアに生まれ、哲学者、ゲーテ研究家、教育者、人智学の創始者として、ウィーンを中心に活躍したルドルフ・シュタイナー(1861-1925)。都市化と産業社会を進める二十世紀前半のヨーロッパにおいて、シュタイナーの提唱した、自然と肉体の共生による、新たな人間復興の思想は、宇宙的で創造的なインスピレーションを求める芸術家ばかりでなく、芸術教育や、東洋的な医学の方法、バイオ農業など、産業育成と消費社会への批判にまで、広く影響を及ぼした。

ギャラリー册で開催される展覧会『ルドルフ・シュタイナーと芸術』では、シュタイナーに影響を受け、日本を中心にして世界的に活躍するアーティストや、研究者の活動を披露し、また、内外の写真集や書籍、資料などを通してシュタイナー哲学を紹介する。

開催期間中は展覧会の参加作家を迎え、シュタイナーと現代についてのシンポジウムやワークショップも実施。シュタイナー哲学を知るきっかけに、未来の芸術や社会文化のあり方を考えるよい機会として、ぜひ足を運んでみてはいかがだろうか。


■企画展「ルドルフ・シュタイナーと芸術」
日時:2008年5月31日(土)~6月29日(日)
会場:ギャラリー「册」 Tel:03-3221-4220
東京都千代田区九段南2-1-17 パークマンション千鳥ヶ淵1F
時間:11:00~19:00
休廊日:6月2日、9日、16日、23日(月)
オープニング・パーティー:5月31日(土)17:00~19:00
【内容】
ルドルフ・シュタイナーとその芸術との関係を多面的に考える展覧会とシンポジウム
【参加作家】
植田信隆(画家)、加藤庸子(アート・セラピスト)、
カスパー・シュワーベ(幾何学アーティスト)、能勢伊勢雄(写真・遊図)、
日詰明男(建築家)、横尾龍彦(画家)
【シンポジウム概要】
①5月31日(土)15:00~17:00『シュターナー芸術を生きる』
ゲスト:植田信隆、能勢伊勢雄、日詰明男、横尾龍彦
②6月15日(日)15:00~17:00『シュタイナーと現代の心』
ゲスト:加藤庸子、佐藤公俊(シュタイナー研究者)、松本順正
③6月21日(土)15:00~17:00『自然のなかに芸術を見る』
ゲスト:石黒敦彦(サイエンスアート研究者)、カスパー・シュワーベ
各回の参加料金:¥2,000 詳細はこちらから

■お申し込み・お問い合わせ先:ギャラリー「册」 E-mail:gallery-satsu@nikiresort.jp

<お申込み方法>
上記E-mailの件名に「シュタイナー展シンポジウムお申込み」と明記し、本文に以下の事柄をご記入ください。
1.お名前(お連れの方がいる場合は、代表者名)
2.ご連絡先の電話番号
3.ご利用人数
4.どの会に参加するか(その一、その二、その三)

【ギャラリー「册」について】
「本と遊ぶ」がテーマのギャラリー。現代工芸をはじめさまざまな企画展を行う"ギャラリー"、松岡正剛氏セレクトによる約1万冊の文庫本と全集が収容された"書籍空間"、オーガニックにこだわった"カフェ"の3つからなる知的空間。空間設計および書棚インテリアを建築家の内藤廣氏に依頼。顧問キュレーターは新見隆が務めます。ギャラリーの命名は松岡正剛氏によるもの。

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