森美術館では開館5周年を記念して「チャロー!インディア:インド美術の新時代」展を開催中。デリー、ムンバイ、バンガロール、ヴァドーダラといった都市を拠点に活躍する27組のアーティストによる絵画、彫刻、写真、インスタレーションなど、多岐に渡る作品を通して、国際的に大きな注目を集めているインド現代美術の「今」を探る。
(写真左)アトゥール・ドディヤ《チャル(サプタパディ:結婚の光景[それでも]より)》
2004-06年、エナメル、合成ニス、ラミネート板c. 183 x 122cm
ヴァデラ・アートギャラリー、ニューデリー
(写真右)プシュパマラ・N《先住民の類型 - ラクシュミー(20世紀初頭のラヴィ・ヴァルマ・プレスの石版画より)》
2001年、C プリント、メタリック紙 61 x 50.8cm
Courtesy: Nature Morte, New Delhi and Bose Pacia, New York Photo: Clare Arni
ヒンディー語で"行こう"を表す言葉「チャロー」が示す通り、「チャロー!インディア(行こうよ!インドへ)」展は、インド現代美術の新たな創造性と活力に出会う旅であり、また、現代インドについて考察し、その未来に思いを馳せる旅へと誘う。
1947年の独立の後、欧米から移入された近代的な美術と、自国独自の文化に基づいた表現の探求が強く見受けられる、インドの現代美術。徐々に美術における性差の問題や、より政治的・社会的な批判精神を体現した現代的な作品も生まれてくるようになり、90年代以降は、急激な経済発展とグローバル化、さらには都市化や変容するライフスタイルを反映した新しいタイプの作品が登場。美術市場の拡大もあいまって、現在非常に活発で多様なアートシーンが展開されている。

トゥクラール&タグラ《ファントムIX-B》
2007年、カンヴァスに油彩、アクリル、182 x 367cm
Courtesy: Nature Morte, New Delhi
本展では、身近な日常から様々な題材をとり、「生」を舞台化するかのように、自分たちの住む社会の現実や時代を問おうとする方向性に光を当てる。会場には、本展のために特別に制作された新作や近作を中心に、ポップで色彩豊かな都市感覚に溢れた絵画作品や、観客に参加を促すインタラクティヴなメディア・アート作品、現代インドに関する様々なデータやアーカイヴを用いた「思考する建築」とでもいえるような作品など、100点以上の多彩な表現の作品が一挙に集結した。
「プロローグ:さまざまな旅へ」、「創造と破壊:都市の風景」、「反射:両極の間で」、「豊穣なカオス」、「エピローグ: 個と集団/記憶と未来」と題し、用意された5つのセクション。それぞれのセクションを通り抜けることで作品の多様性や、その背景に浮き彫りにされるインド現代社会の抱えるさまざまな矛盾や問題、また彼らの抱く夢や希望を感じ取ることができるだろう。
日本で開催されるインドの現代美術展のなかで過去最大級の規模。ぜひこの機会に、知られざるインドの魅力に触れてみてほしい。

バールティ・ケール《その皮膚は己の言語ではない言葉を語る》
2006年、ファイバーグラス、ビンディー、167.6 x 152.4 x 457.2cm
クイーンズランド・アート・ギャラリー、ブリスベン c Bartholomew/Netphotograph.com
■「チャロー!インディア:インド美術の新時代」
開催期間:2008年11月22日(土)~2009年3月15日(日)
会場:森美術館
東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー 53階
開館時間:10:00~22:00(但し、火曜は17:00まで)
※12/23(火)、12/30(火)は22:00 まで
※いずれも入館は閉館時間の30分前まで
会期中無休
入館料:一般¥1,500、学生(高校・大学生)¥1,000、子供(4歳以上~中学生)¥500
※表示料金に消費税込
※本展のチケットで展望台 東京シティビューにも入館可
お問い合わせ先 Tel: 03-5777-8600(ハローダイヤル)