ダイアン・フォン・ファステンバーグが考えたスーツケースの中味とは? [ update:2008.07.29 ]

Photo Journal by Tomoko Oka
世界中で様々なコレクションが披露されているが、古都フレンツェの伝説の公園とも称され、かつて一度たりとも一般公開された事のなかった壮麗なトリジャーニ公園の特設野外スペースで美しい舞台を展開したのは、ラップドレスの女王として知られる、ダイアン・フォン・ファステンバーグだった。
ユダヤ系ベルギー人の彼女は、スイス、イギリス、スペイン、アメリカと、様々な国での生活を経験し、国際色豊かな文化を身につけ、その生き方や考え方は、世界的な視野に立つ。70年代、彼女がつくり出したシンプルなニットジャージー素材のラップドレスは、アメリカのファッション業界に一大旋風を巻き起こした。何故そんなシンプルなものが人々にうけたのだろう、と詰め寄ったところで、アメリカのほとんどの家庭のクローゼットの中に彼女のラップドレスが一枚は吊るされていたというのだから、反論の余地はない。とにかく、彼女はラップドレスの女王として、一躍その時代の女性のパワーと自由の象徴となり、彼女たちに勇気を与えた人物として知られることとなる。
ところがある時、彼女はその活動を休止してしまう。しかし、十年余後、若く、ファッショナブルな女性達が、自分の過去のドレスをヴィンテージショップで購入して着ていることを知り、再びラップドレスと共にNYファッション・シーンに復活、驚異的な再起動を遂げた。
花束を抱えているのが、ダイアン
今日、ダイアン・フォン・ファステンバーグは、ワンピースブームの追い風も受け、これ迄になく、世界的に注目を集めている。『自分のスーツケースに何を詰めるか考えるとき、それは自分の生き方を考えると同じ』との彼女の言葉通り、それらの服はパッカブル(鞄等に詰め易い)で、その上、シーズンレス、ラグジェリーで、シック。いまや、盛り上がりを見せているニューヨークファッションにおいて、CFDA(アメリカファッション協議会)の代表をつとめている。
価値あるヴィンテージは、しかるべき再起動により、次なる世代のスーツケースに改めておさまる事を知る。
※今回のコレクション発表は、世界最大級のメンズ展示会、ピッテイ・イマジネ・ウオモと時期を同じくして行われた、PITTI W/ピッティ・ウーマン プレ・コレクション(第2回)の招待デザイナーとして臨んだ









