「記録装置」から「記憶創造装置」へ―― 写真メディアの多様なあり方 [ update:2008.07.04 ]

志賀理江子《Tomlinson Close FC》 タイプ・C・プリント 2005年 Photo courtesy: the artist
小さい頃の思い出の写真、履歴書に貼る身分証明写真、パーティで友達と撮った写真......私たちの一瞬の経験を記録し、記憶を呼び起こしてくれる写真。その範囲は今や、非現実的な映像作品やインタラクティブなヴィデオ・インスタレーションなど幅広いメディアとして、ありえたかもしれない記憶と経験を想像/創造するための装置ともなっている。
東京オペラシティアートギャラリーでは、7月19日から、日本とオーストラリアの10名のアーティストの作品を通して「トレース(痕跡)」の現代における多様なあり方を提示する展覧会「トレース・エレメンツ ─ 日豪の写真メディアにおける精神と記憶」を開催する。
デジタルカメラや携帯カメラの普及に伴い、日常の一部となっている写真。現代社会を生きる私たちの記憶、自我、精神、身体の知覚、個人または集団の歴史に、写真メディアが及ぼす影響を探ってみたい。
麻田浩《四方・光》 油彩,キャンバス 1995年 個人蔵
同時開催の特別展も見逃せない。古典絵画に学んだ写実的技法による、宗教的な精神性を秘めた麻田浩(1931~97)の画風は、見る者の心の奥底に潜む感情を揺さぶる力を持っている。(展示スペース:4Fギャラリー3,4)
また、若手作家を紹介する「project N」では、日本画の手法を用いながら、屏風を思わせる横長の画面に、日本画らしからぬちょっととぼけた独特の世界を作り出す近藤恵介(1981年生まれ)の作品も必見だ。(展示スペース:4Fコリドール)
■「トレース・エレメンツ ─ 日豪の写真メディアにおける精神と記憶」
会期:7月19日(土)~10月13日(月)
会場:東京オペラシティアートギャラリー(3F ギャラリー1・2)
東京都新宿区西新宿3-20-2
Tel :03-5353-0756
開館時間:11:00-19:00(金・土は11:00~20:00)※最終入場は閉館30分前まで
休館日:月曜日(祝日の場合は翌火曜日)、8月3日(日)
料金:一般 ¥1,000、大学・高校生 ¥800、中学・小学生 ¥600(中・小学生は土・日・祝無料)









