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ライオンの調香技術センターにやって来ました。
一ノ瀬さんはライオン製品の香り〈フレグランス〉を開発して25年。芳賀さんも2度の産休を挟みながらも12年に渡って、一ノ瀬さんと一緒に香りづくりをしてきました。
今日は、GUEST&MEソープの生みの親であるお二人に、香りづくりの「技」や「冥利」を伺いながらGUEST&MEの香りの魅力に迫りたいと思います。

GUEST&MEは、ほかの石けんとはまったく違う、特別な香りをもった石けんです。
1.贅を尽くした特別な石けん―香りの原点に立ち返る
芳賀さん:いま、一般的な石けんの香りは、フローラルを中心に軽いタッチのものが多くなっているのですが、GUEST&MEのソープはシプレー調の香りです。シプレーというのは、苔(モス)の抽出物が香りの特徴となっており、人間が頭で考えて創作された香りの原点。初めて石けんがつくられた時も、こういう系統の匂いだったと言われています。
ただ、その香りだけですと、古臭く、堅苦しい香りになってしまいがちなので、GUEST&MEの石けんは、そこにモダンな香りをプラスしています。つまり、古典的な香りとモダンな香りという相反する要素を持ち合わせているわけです。どこか懐かしくて、落ち着きがあるような、そんな複雑で格式の高い香りに仕上がっていると思いますね。
芳賀さん:そうなんです。春夏秋冬、日本のどの季節にも合うように、たとえば ジンジャーのような、温かさと冷たさを合わせ持つ香料も使いました。
一ノ瀬さん:ジンジャーって嗅ぐとすっきりするんですけど、
食べると身体が温まるっていう。そういう素材ですよね。
もともと企画の担当者から言われたのが『今までにない香り。とにかく
これだっていう、本物の石けんとでもいうべき素晴らしいものを
つくって欲しい』ということでした。
言ってみれば、世界一の石けん。"The 石けん"ですよね。
芳賀さん:そのオーダーも非常に難しくて...。どんな季節にも合うよう、温かさと冷たさを感じる香りで、西洋と和の要素があること、そして、どこか昔懐かしい落ち着きがあり、でも決して古臭くないモダンな香り...と。要するに、色んな相反する要素を持ち合わせていて、それがバランスよく融合したもの。こんなオーダーは初めてでした。
一ノ瀬さん:ですから、世界一の香りをつくるために、お金のかけ方からしてもとにかく制限なしでいいから素晴らしいものを、と言われました。実際、香料には通常の数倍もする高価な素材をふんだんに使い、配合量は普通の石けんの1.5倍ほど多くしました。つまり素材の費用としては、これはもう、常識破りの高さです。
2.こだわりの原料を制限なく使う―伝統的な和の贅沢な香り
芳賀さん:実際には、GUEST&MEのソープのこの不思議な懐かしさと格式の高さを出すのに、伝統的な和の香りであるヒノキベースや伽羅(キャラ)ベースの香料を使っています。伽羅というのは"香木"で、大変贅沢な素材です。
一ノ瀬さん:この素材がトイレタリーに使われることはまずないんですが。もともと日本の伝統的な芸道である「香道」で使われてきたもので、いわゆる「香りを聴く」という世界のものですね。
要するに、一般的な石けんづくりに使うものとは、素材自体が全然違うんです。普通は高くて使えないものをいっぱい使っちゃっている。一概に、高い素材を使えば、良いものが出来るとは言えませんが、同じ料理人がつくるのであれば、それだけ素材にこだわりがある方が、やはりできあがる料理の個性も全然違ってきて、美味しい料理ができますよね。
今回は、一緒に開発を行った香料会社さんの協力があり完成した香りなのですが、その香料メーカーもかなり個性の強いメーカーで、こだわりがある素材の提案をたくさん受けました。
一ノ瀬さん:そうですね、香りというのは、機械でつくれるものでもないし、科学的にまだ解明されていない部分もあって、当然人によって感じ方も違うわけです。だから、素材の組み合わせ(香りの処方)という作業は、大変な技術が要ることなのです。まさに調香師の勘によります。
芳賀さん:開発の始めの段階では、よく香りのイメージを擦りあわせるのですが、風景の写真や、色などを使ってイメージを膨らましていきます。GUEST&MEでは、京都の苔のあるような庭園であったり...。ヒノキのお風呂で落ち着いた感じのイメージなんかもありましたね。どこかに和の要素があり、大人のしっとりとして落ち着くような、リラックスした懐かしさのイメージ。そんな香りを創りたかったのです。
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