[ 2007/11/07 ]

いよいよ今日は、ウィーンへ移動。プラハも素敵な街だったけれど、朝からすでに気持ちはウィーンに飛んでいます。プラハからウィーン空港までは、40分ほどの短いフライト。オーストリア航空なら、日に4便も運行しているので、好きな時間を選べて便利。個人旅行には最適です。
今回は、午前中の便をチョイス。11時40分に出発し、昼過ぎにはもう着いてしまうのですから、ヨーロッパの旅は快適の極み。飛行機に乗るとすぐに、窓からヴァルタヴァ川のうねりに沿って美しく広がるプラハが見えます。今更ながら、ちょっと寂しくなったりして。今度はいつ来られるかしら、と。とはいえ旅人というのは身勝手なもの。数分後には、ウィーンでは「あれを観たい」「これを食べたい」と期待が胸に広がっていきます。ガイドブックを手にとって、ゆっくりとその期待に身を任せたのでした。

そうこうするうち到着したのが、3日前に乗り継ぎをしたウィーン空港。ここから市内までの移動には、CAT(City Airport Train)を使うことに。海外に来ると不案内なせいもあって、つい「空港から市内まではタクシーで」と思ってしまうけれど、ウィーンでは便利で早いこの直通列車が断然おすすめ。空港とウィーンの中心部であるミッテ駅までを、何と16分で繋ぐという驚きの速さ。チケット(9ユーロ)は空港内の券売機で簡単に買え、駅は空港のすぐ下。エレベーターで階を移動すれば、そこはもうプラットフォーム。初めてなのに迷うことも、手間取ることも一切なく、やってきたCATに無事乗り込みました。楽で、便利で、清潔で、その上ゆったり広々していてとても静か。しかも、この列車にも犬が客席に同席。やはりウィーンも、ヨーロッパの他の都市と同様に、犬に優しい街のようで、なんだか嬉しくなりました。

田園風景が次第に賑やかになってくる車窓の風景を飽きもせずに見ていると、すぐにミッテ駅到着を知らせるアナウンスが。わかっていたとはいえ「もう?」という感じ。結局、遅いランチにまだまだ間に合うという時間に、市内に着いてしまったのでした。

この街に一目惚れ

ホテルに着いて、荷解きをするとすぐに出かける支度を。少しぐらいは休もうかとも思いましたが、窓から街並みを見ているといてもたってもいられなくなるもの。とにかくウィーンの空気を吸ってみたいと、あてもないのに飛び出しました。ランドマークが無数に存在するウィーンですが、とりあえず歩けそうな距離に位地するオペラ座まで行ってみることに。ホテルを出て、旧市街地を環状にぐるりと囲む道路、リンクにぶつかったら、ずんずんオペラ座方向へ進むのみです。

すると、不思議な感覚にとらわれました。生まれて初めての場所を歩いているというのに、不安も違和感も全くなし。むしろ、確信めいた気持ちを抱えながら、目的地へと向かっていけるのです。これはもちろん、市内をぐるりと回る路面電車が目安となってくれているせいもあるでしょうし、さんざんガイドブックを見ていたせいもあるでしょう。でも、旅人が降り立ってすぐに馴染める、その街の位置関係を感覚的につかめるというのは、なかなか体験できないもの。なんだかウィーンって旅人に優しい! そう実感したのと同時に、「この街、大好き」という恋心のようなものも芽生えていることにも気がつきました。

まだ観光など全くしていないというのに。まさに、これが一目惚れというものなのでしょう。

インペリアル・トルテでも有名なインペリアル・ホテルの前を通り、トルテに気をとられながらも、まずは行き着いたオペラ座。観光客も多く、人が大勢行き交っていますが、街特有の“雑踏”や“喧騒”があまり感じられません。車の量も、東京に比べればかわいいもの。それなのに道幅が広い。建物と建物の間の空間も贅沢に取られているせいか、全体的に街は広々としています。小さい街だといわれるけれど、狭苦しい感じは一切なし。そんな見事な都市計画のせいもあるのでしょうか。ゆったりとしていて緑も多いウィーンの街並みは、プラハより洗練されているという印象です。

その街をとりあえずぐるりと一回りしたくて、今度は路面電車でリンクを回ってみることに。

オペラ座を起点に、美術史博物館や王宮の横を通り、市庁舎公園、ウィーン大学、ドナウ運河にぶつかったら、しばらくそれに沿って走り、市立公園へ。するともうすぐ、再びオペラ座が見えてきます。これで、即席観光のできあがり。

明日は主要な観光地を周るつもりなので、良い予習ができました。路面電車には右回りと左回りがあるそうなので、両方乗ってみると違った風景に出会えるに違いありません。

リンクを一周したら、二周目は気になるところで降りてみることに。するとオペラ座を行過ぎてすぐ、気になる巨大建造物が左手に。これが、ハプスブルグ家の厩だったという建物を改築した複合美術施設MQ。実はこの裏手に気になっている地区があるので、ここで下車。MQの敷地内を通り抜け、行き着いたのが目的のシュピッテルベルク地区。こじんまりとしたムードのある石畳の小路に、ギャラリーやレストラン、気になる雑貨店などが並んでいます。

夏から秋に変わる過しやすいこの時期に、オープンテラスでお茶でも飲んだら気持ちが良さそう! いや、飲むならワインかな……。

この辺りは、ところどころに面白いギャラリーやお店が点在しているので、ぶらぶらと、あてもなしに歩いてみても楽しそう。安全なウィーンでは、路地裏に迷い込むのも大歓迎。シュピッテルベルグ界隈なら、絶対に面白いものが見つかるはず。

かく言う私が遭遇したのは、道にたたずむ体重計。「なんで? どうして?」。訳がわからないながらも、とりあえず乗ってみたくなるのが好奇心。お金を入れると動くとか、動かないとか。でも、こういう不思議に出会えるのだから、ほんとうに異文化というのは面白いものです。

さらに、こんなカフェも発見。お店で使っているインテリア(家具や照明を含む)は全て商品で売り物だというダス・メーベル。椅子もテーブルもひとつひとつスタイルの違うものが置かれているので、座ってみて気に入ったら買うこともできるという体験型インテリアショップでもあるというわけです。それだけに、とてもスタイリッシュな空間。ギャラリーが多く、ちょっとアバンギャルドな香りも漂うこの界隈に良く似合っています。

明日からは、有名な老舗カフェも巡る予定なので、伝統とモダンの両方をじっくり見て、感じたいと思います。

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