2007/10/ Archive
[ 2007/10/16 ]

9月30日、10時55分。成田発、ウィーン行きの飛行機でいよいよ、憧れのプラハ&ウィーンへと出発です! まずは、ウィーンまで約5700マイルの空の旅へ。

初めてのオーストリア航空。真っ赤なユニフォームに身を包んだフライトアテンダントに迎えられ機内へ。機内に足を踏み入れると、噂には聞いていたけれど、インテリアがスタイリッシュなのでまずびっくりしました。シートはエメラルドグリーン、そこにレッドORイエローのヘッドカバー。ピローもシートベルトもお揃いのレッド。ブランケットに至っては、ライムグリーンにレッドのトリミングが施してあるという可愛さ。一家に一枚欲しくなってしまうほど。お洒落な空間のせいか、通常、飛行機の客室内に漂う圧迫感がないので、乗った瞬間からリラックス。実は、出発前の仕事が片付かず、前の晩は明け方まで仕事をしていたのだけれど、その疲れに悩まされることなくほっと一息できました。

滑走路から飛び立ってしばらくすると、雲の上へ。成田はあいにくの雨模様だったけれど、ここは神々しいほどに輝く晴天。飛行機に乗ると、いつも楽しみなのがこの景色。絨毯のようにフラットだったり、綿菓子のようにもこもこだったり。雲海はいつ観ても美しい……。

そうこうしながらちょっとうとうとしていると、ドリンクと食事のサービスがスタート。オーストリア航空は、機内食に定評があるので楽しみ。ビジネスクラスならフライングシェフ(文字通り、空飛ぶシェフ)が盛り付けをしたり、サーブを手伝ったりするというから凄い。最初のスタッフ紹介の時にも、きちんと名前が紹介されていました。確かに、シェフの帽子とユニフォームを身につけたシェフが忙しそうに働いているのが見えます。

エコノミークラスの食事だって、なかなかのもの。キュートなレッド&ホワイトの食器が、楽しさを演出してくれています。メニューは、シュリンプととうもろこしのサラダ(酸味が効いていてさっぱり)。搭乗地の日本を意識したお蕎麦。ハーブの効いたチキンブレスト、タイムのピューレとラタトウィユ(本格的なメイン料理!)。そして、デザートはチーズスフレ・タルトのフルーツ・ソース添え。いつもは機内食を完食できない私なのに、気がつけばペロリとたいらげていました。どれもとっても美味しく、窓の外には広がる雲海。かなり贅沢な気分に浸りました。

そして、極めつけは食後のコーヒー。その香りは甘く香ばしく、味はナッツを思わせる柔らかさ。チョコレートとの相性が何とも良さそう! さすがは、カフェ文化華やかなオーストリア。機内でこれほどのコーヒーを体験するのは初めて。聞けば、オーストリアが誇るユリウスマインル社の豆を使っているとか。うーん、ここにも高い質にこだわり続ける、オーストリアの歴史と文化を感じます。着く前から滞在がさらに楽しみに。そこで、スタッフにおすすめレストランを聞くと気軽に応じてくれました。

こんな風に、食事や景色、エンタテインメント(思わず映画を3本も鑑賞)を楽しんでいるうちに、12時間ちょっとのフライトは終了。実は、長いフライトの間に、もっとウィーン、プラハ情報を集めておこうと、ガイドブックも持ち込んだのに、結局読まずじまいで到着してしまいました。なんだかあっという間。退屈せず、時間も気にならずに過せるのは何より嬉しかった。

さて、今回の旅では、まずプラハに向かうことにしていたので、ウィーンに着いたら、すぐにプラハ行きの便に乗り継ぎ。トランジットというと、3、4時間待つことはざらだし、貴重な時間をやりくりして旅に出ているせいもあって、“空港で待つ”ということが苦痛になることも。ところが今回は、空港でお茶を飲む暇もなく、すぐに乗り継ぎ。ウィーン空港を降り立つと、すぐ目の前にはカフェがあるし、チョコレートを売る魅力的なショップも目についたので、ここでならちょっとぐらい待ってもいいかもという気分に。でも、こういう時に限って……(笑)。とはいえ、待ち時間が少ないのはこの上ない幸せ。今回はさらりとオーストリア・グッズをチェックするにとどめ、帰国日に楽しもうと言い聞かせて乗り継ぎゲートへ急いだのでした。

ウィーン空港からは、ほんの40分ほどのフライト時間でスムーズにプラハへ。 到着は成田を出たのと同日、9月30日の17時50分。空港から中心地まではタクシーで30分ほど。途中、ライトアップされて闇に幻想的に浮かび上がるプラハ城が見えてきました。そう、もうここはおとぎの国のようなプラハ。大した疲れも感じず、まだ元気なうちに別世界へ。

ホテルへ着いて少しゆっくり一息ついても、ヨーロッパ流の遅めのディナーには十分間に合う時間。さて、今夜のディナーは何にしようか。迷いながらも、絶対にチェコビールは飲むと決意。到着日に、間に合わせではないきちんとしたディナーを味わえるなんて何だか1回分の食事を得した気分。明日から本格的な観光が始まるから、しっかり栄養をとっておかないといけないし。ということで、ボリューム満点のチェコの伝統料理を食すことに。

そして、いよいよわくわくしながら夜のプラハへ。ああ、旧市街広場の建物がライトアップされていて美しい! この景色、朝はどんな表情を見せてくれるのか楽しみ!!

[ 2007/10/24 ]

7:30AM。プラハで迎える最初の朝。宵っ張りの私が、昨夜は近くの教会が鳴らす12時の鐘を聞くことなく眠ってしまいました。行きの飛行機で眠らなかったのがよかったのか、今朝はすっきり爽快。時差ボケもなし! しかも、快晴。絶好の観光日和なので、こんな日は美しい風景を楽しむためにも歩くに限ると、名所中の名所、カレル橋を目指すことに。ルートは、ホテルにほど近い旧市街広場を横切り、 カルロヴァ通りへ。そこからヴァルタヴァ(モルダウ)川まで進んだら、目の前にはカレル橋が見えているはず。朝食をしっかり摂ったら、さっそく出発!

まずは、旧市街とユダヤ人街を繋ぐ場所にある旧市街広場へ行ってみることに。

ここには、街の目印でもあるティーン大聖堂や、旧市庁舎などが広場を囲むように建ち並び、1階の多くがカフェになっています。昨夜、ここを通りかかったときとは違い、今ははっきりと中世の街並みが全容を現しています。その様子はまるで童話の世界。ロンドン、パリ、ミラノ、バルセロナ等ヨーロッパの有名都市をいくつか訪れていますが、これほどまでに歴史を感じさせる街は初めて。美しいだけでなく、刻まれた時間の分だけ“重い”という感じ。もちろん、それは心地の良い重量感。そこに、ヨーロッパの光によく似合う壁面のピンクやイエローなどが、可愛らしさを添えているのです。

ふと旧市庁舎の脇に目をやると、ものすごい人だかり。一様皆上の方を見上げています。何をやっているかと彼らの視線の先を追ってみると、そこには細かな細工が施された時計。

なるほど、これが仕掛けで有名な天文時計。毎日、朝9時~21時まで1時間ごとに動くとか。時刻は9時10分前。もう少し待てば、今日最初のショーが始まるのですから、待たないという手はありません。そして、9時ちょうど。時計横の骸骨像が鐘を鳴らすと、二つある窓が開き、十二使徒がお行儀良く顔を出す。彼らの挨拶が終わると、てっぺんにある金の雄鶏が元気良く鳴いて終了。人々は歓声をあげ、拍手を送って散っていくのです。プラハに来たら、一度は観たいと思っていた仕掛け時計。なんだか幸先がいいみたい。

すっかり満足して、旧市街広場を後にし、カレル橋を目指します。途中、通り抜けるカルロヴァ通りは、観光客がいっぱい。皆、立ち並ぶお土産物屋さんに気をとられているようだけれど、実は見上げるとこの通りにはいくつもの面白い標識が。

中世のプラハには住所がなかったため、人々は目印のために家の壁や入り口近くに様々なモチーフを象った標識を掲げていたそう。なんと、それが今も残っているのです。プラハで最初のカフェがあったという建物には「黄金の蛇」。フソヴァ通りにぶつかる場所には「黄金の虎」と「二人が担ぐ葡萄の房」……などなど。これらの標識がついた家は、旧市街に建つものの中でもかなり古い家であるという目安になるわけですね。プラハの街並みに魅了されたなら、地図を片手にさっさと歩いてしまわずに、ぜひゆっくりと周囲を見回しながら歩きたいもの。
ただ、こんな風にしていると時間がいくらあっても足りません。旧市街広場からカレル橋まで徒歩でほんの10分ぐらいの距離なのに、気がつけば1時間ほども経っていました。まあ、いいか。予定通りに進まないことも、個人旅行の醍醐味であるわけですし。

そうこうするうち、やっと到着したカレル橋。噂にたがわず観光客で溢れています。欄干には30体の聖人像が建っているので、皆思い入れのある像の前で写真を撮ったり、祈ったり。似顔絵画家、写真家たちが観光客向けに露店を出しているのも橋の名物のようです。そして橋の向こう側にはプラハ城。カレル橋とヴァルタヴァ川、そしてプラハ城と、三つの名物が揃った景色を「上から眺めたい!」と周囲を見回してみたら、橋の旧市街側に建つ塔に入れる様子。最上階まで登ると、そこにはこの絶景(写真)が広がっていました。

入り口がわかりにくいせいでしょうか、この塔に登ろうとする人が少ないのが不思議。有料(60チェココルネ=約360円)とはいえ、ここは穴場かも。人気のない塔の頂上で、iPodに入れてきたドヴォルザークの交響曲第8番を聴いてみると、音楽が風景の中に溶け込んでいくような感覚を体験。やはりこの曲は、この風景の中で生まれたものなのだと鳥肌が立ちました。

さて、お昼も近くなった頃、ようやくプラハ城へ。お城へと続く坂がかなりキツイ。これはちょっとしたハイキング並み。日本での運動不足を思い知らされます。それでも、途中のお店を覗いたり、ウィンドーショッピングをしたりしながら、何とかお城に到達。

写真は、プラハ城の入り口。城下には、おとぎの国のように可愛らしいプラハとそこを貫くように流れるヴァルタヴァが優雅に広がっていました。お城というのは街でいちばんの場所に建てられるものですから、この景色も当然ですね。ひとつの町のようになっているプラハ城に入ると、宮殿以外に大聖堂や教会も。対岸から眺めたとき、印象的な尖塔が見えるけれど、これが聖ヴィート大聖堂なのです。

それぞれの内部も魅力的ですが、一番人気があるのは、「黄金の小路」かもしれません。カラフルな小さな家が並ぶこの路には、あのフランツ・カフカが住んでいた家も残っています。入り口近くの鮮やかなブルーの家がそれで、とてもフォトジェニックな人気者です。今は、本屋として営業しているので、中に入ることも可能。(でもすごく狭い!!) もちろん、カフカの著書もあるので、“カフカの家でカフカを買う”という誘惑も感じましたが、日本語版は見つからず。英語で『変身』? 「いやいや、絶対に読むわけないから」と諦めたのでした。

この路は、かつて通行が無料だったそうですが、いつからか有料に。大聖堂などの入館料とセットになっています。でも、「黄金の小路」に立ち並ぶ家々のほとんどはお土産物店。観光客はお金を払って小路を通り、そこにある店で買い物をする……。もちろん、一見の価値がある風景ですが、プラハ城に入ること自体は無料なのを考えると、なんだか複雑な気分でした。

昨晩、夕食の帰りにタクシーで通りかかったとき、大勢の人がどっと出てきていたルドルフィウムへ。
ここは、19世紀に作られ、「芸術家の家」と呼ばれて親しまれているホールで、ドヴォルザークとも所縁が深いところ。チェコ・フィルの本拠地です。一度は行ってみたいな……。ということで、今夜のコンサートのチケットを入手。今回は、弦楽器のみの小さな演奏会に。観光客も多く集まるこういった小規模コンサートでは、クラシックにあまり馴染みのない人でも楽しめるよう、定番中の定番が演奏されます。モーツアルトの「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」、ヴィヴァルディの「四季」、そして、チェコが輩出した偉大なる音楽家スメタナの「モルダウ」とドヴォルザークの「プラハ・ワルツ」「ユモレスク」など。いずれも劣らぬ名曲揃い。名前と曲が一致しなくても、耳に覚えのある曲を聴くと体が自然に動くもの。「ああ、これ知ってる!」と人々が楽しそうに笑顔で体を揺らし始める姿は観ていてとても心地よいものです。

この日は、楽章と楽章の間で拍手が起こったり、演奏中にもひそひそ話をする人がいたりと、クラシックコンサートではあまりお目にかからない場面も見れましたが、普段はクラシックを聞いていない人たちが気軽に楽しんでいる姿を目にするときこそ、クラシックは永遠のポッピュラーミュージックなのだなとつくづく感じます。演奏も素晴らしく、音響も雰囲気も最高。とにかく楽しかった!

コンサートが終わると、夕食へ。お店は、美味しくてボリュームたっぷり、しかもリーズナブルと評判の「PRVNI NOVOMESTSKY RESTAURACNI PIVOVAR」へ。日本では9時ごろから始まるディナーは「遅い」という感覚だけど、こちらでは普通のよう。レストランも賑わっています。
もちろん、ここでオーダーしたのはチェコの伝統料理。肉を濃厚なソースで煮込んだものに、キャベツの酢漬けやじゃがいもなどが付いてきます。そして、絶対についてくるものがもうひとつ。それは、クネドリーキと呼ばれる弾力のあるパンのようなもの。ゆでたり、蒸したりと調理法もさまざまだそうです。煮込み料理の味は、日本の洋食屋さんで食べるシチューに似ていて美味しい! クネドリーキは歯応えがあり、噛めば噛むほど甘みが出てきます。しかも、そこにソースが染みているとなれば、濃厚な肉汁の味もジュワーっと口いっぱいに。この日オーダーした料理には、ソースにビールが使われているので、香ばしい穀物の香りも立ち上ってきます。

となれば、飲み物は絶対にビール。この店は、自家製ピルスナーが有名なのでそれをオーダー。ジョッキで38チェココルネ(約230円!) 味は、できたてだけにフレッシュ。フルーツのような華やかな甘みがあって、口当たりが爽やか。実はチェコは世界一ビールを消費する国で、それだけに世界で一番味も美味しいと言われています。ビールといえば、ドイツなのかと思っていたら……。知らないって恥ずかしい。

そういえば、スメタナはビール醸造技師の息子だったとか。大音楽家はビールを飲んで才能を花開かせたのか…。チェコの料理と見事に調和するビール。こんなに美味しいのに、日本ではチェコ・レストランをほとんど見かけないのはなぜ? 帰国したら、探してみよう。

[ 2007/10/31 ]

プラハで迎える2回目の朝。時計を見ると7:00AM。今日は昨日よりさらに早く目が覚めてしまった! こういうときは散歩に限る、と朝食前に旧市街広場までぶらぶら歩いてみることに。

今日のプラハはちょっと曇り気味で、空はねずみ色。空気はかなりひんやりとしています。ゴミトラックや石畳を修復する職人、通勤途中の男女、犬の散歩をするおじさまが行き交う路地を抜け、旧市街広場に着くと、そこは驚くほど静かで広々。さすがに観光にはまだ早いせいか、地元の人が足早に通り過ぎるだけ。 すまし顔のプラハも、朝だけは素顔のプラハに戻るよう。観光客で夜遅くまで賑わう夢のような街が、ちょっと身近に感じられます。

まずは、美しい街並みで有名なパジージュスカー(パリ通り)へ。ここは、中世の頃からユダヤ人街だったところで、19世紀末にはゲットーを取り壊し、新しい大通りを建設した場所。つまり、プラハでは比較的新しい建物が並んでいるのです。その名からもわかるように、パリを参考にした通りだそうで、ここはまるでシャンゼリゼ。両側には、ディオール、エルメス、カルティエなど高級ブティックが入ったアール・ヌーヴォー建築が立ち並んでいます。植物や昆虫をモチーフにしたレリーフや門扉は妖艶に美しさを主張。天使や女性のレリーフが、通行人を見下ろしています。プラハというのは、アール・ヌーヴォー建築が多いせいか、街中を歩いていて、ふと視線を感じ辺りを見回すと、建築からいろいろな顔がこちらを見ている…ということも多いのですが、この通りは特に凄い。
視線、感じます。

プラハで最も有名なアール・ヌーヴォー建築といえば、1911年に完成したオベツニー・ドゥーム(市民会館)。美しい街並を誇るプラハにおいても、その“美貌”は際立っています。

ここは、コンサートホールやカフェなどがある文化ホールで、チェコのアーティスト、アルフォンス・ムハ(ミュシャ)も装飾を施したことで有名。ムハが手掛けた部屋もあるそうだけれど、内部は見学ツアーに参加したり、コンサートに行くなどしないと見られないとか。残念! でも、エントランスの装飾だけでも見る価値あり。せっかくなので、1Fのお洒落なカフェで一休み。どっぷりと20世紀初頭のブルジョワ世界に浸ってみました。本当にため息が出るほどゴージャスです!!

ところで、ムハといえばチェコが誇るアーティスト。チェコアートと言われてぴんと来ない人でも、絶対知っているのが彼の作品。花や草、果物などに囲まれて、うっとりとした表情を見せる官能的な美女の画は、私のお気に入りでもあります。

ミュシャというフランス語読みの呼び名が広がっているのは、パリで活躍したため。女優サラ・ベルナールのポスター制作で有名になり、グラフィックアーティスト、デザイナーとして国際的に大活躍しましたが、故郷のためにも尽力。

新貨幣や切手などのデザインも手がけていたのだとか。

今も大人気の彼は、当然ながらチェコの誇り。街を歩けば彼のポスターに出会いますし、プラハ城内の聖ヴィート大聖堂のステンドグラスにも彼の作品が(左側、入って3番目)。そんなことからも、彼がチェコの人々にとってどれほどの存在かわかります。プラハに来たら絶対に立ち寄りたかったムハ美術館では、家族が提供した貴重なコレクション(何と写真作品も!)、偉大な功績がわかる映像作品も見られ、大満足でした。

チェコアートといえば、ムハしか意識したことはなかったけれど、実は、馴染みのあるものがいっぱい。チェコアニメもそのひとつ。その代表格が日本でも映画が公開されたキュートなクルテク(正体はいったい何?)。ぬいぐるみ、Tシャツなどが多くのお店に飾られていました。はっきりいって、プラハはクルテクだらけ。いえクルテクだけではありません。アニメ文化のせいなのか、街にはチェコ独特の素朴なアニメーション・キャラクターを髣髴させる可愛らしいグッズがいっぱい。

人形劇文化もあいまっているのでしょうか、パペットやおもちゃなどのお店が多いのも目に楽しい。プラハがおとぎの国のような印象を受ける理由のひとつは、笑顔で旅人を迎えてくれるキュートな住人たちのおかげなのかもしれません。

この他にも、社会主義の名残を感じさせるプロパガンダ・アートなどチェコのアート界には興味深いものが沢山ありますが、私に言わせればアンティークショップを回るのも、一種のアート探索。

ガラクタだってもちろんありますが、過去からの貴重で素敵なメッセージを伝える古物の数々もあるものです。たまたま見つけたショップをぶらりと覗いてみるというのが気分。それは、ショップとも、アンティークなグッズとも、「出会い」を大切にしたいから。

今回の旅では、プラハ城近くのマラーストラナ地区でウ・ズラテ・シーチというお店を見つけました。優しい店主ジェトゥカ・カラソヴァさんと話をしながら、昔の書籍やポスター、おもちゃなどを見せてもらうことに。

カラソヴァさんによると、「この建物は14世紀に建てられたの」とのこと。さらりと言っているけれど、それって驚くほど凄いことですよね……。

自分にだけ話しかけてくれたり、響いてきてくれるアンティークグッズを見つけるのは楽しいもの。ひとつとして同じものがないわけですから、じっくりと商品を見つめて、一期一会を探してみる。そうすると、あっという間に時間が過ぎていきます。ああ、どれほど過しても飽きることがない宝箱のようなお店。ここでは、チェコアニメ風のはがきを購入。ひとつは実際に誰かが誰かに送ったもので、優雅な筆跡でメッセージが書かれていました。もちろん、読めませんけれど。

こんなお店があるかと思えば、最近台頭してきているのが、自然派ショップ。

チェコで育った自然素材を使って、石鹸やバスソルト、アロマオイル、食品なども手作りして販売しているのが、旧市街広場近くにあるウンゲルト内のBOTANICUS。店内に足を踏み入れる前から優しい植物や花の香りが漂ってきます。

吸い込まれるようにお店に入ったら、もうそれだけで体も心も休まっていくよう。家族や友人へのお土産に、チェコの香りをと石鹸やソルトを購入。そして、自分のためには、歩きつかれた足を休めるために、アロマグッズを買って帰ろう!
明日のウィーンへの移動のためにも、しっかり疲れを癒しておかないと。

いろいろな所を歩いて回ったプラハだけれど、今回の旅で感じたのは、犬に優しい街なのだということ。朝はもちろん、昼も夜も犬を見かけることがやたらと多く、地下鉄や路面電車にも乗り込んできます。犬好きの私としては、大歓迎ですが。

最も印象的だったのは、カレル橋を歩いていた老夫婦が連れていたパグ。11歳のベビチェック君(チェコ語でこうもりの意味だそう)は、人懐っこくて、頭を撫でると嬉しそうな表情をしてしっぽを振ってくれて。でも、我が家の愛犬、パグの桃太郎を思い出させるので、ちょっと寂しくなってしまいました。「日本の我が家にもパグがいるんですよ」というと、老夫婦と話が弾み……。これぞ、犬を通した国際交流。犬好きに国境はありません。

さて、ウィーンではどんな出会いが待っているのか楽しみ。もちろん、犬だけでなく、素敵な人々との出会いも期待しつつ。

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